アイドルシンカー   2004年9月21日 対マリ  書いた人 おひラ

かわいい顔をして憎いヤツ・・・この人の事をそう思った対戦相手はきっと沢山いた。
15年前・・・野茂で賑わったドラフト。ライオンズが選んだのはこの人だった。
女の子はルックスに魅了され、男の子はその魔球に憧れた・・・・。杉山→潮崎→鹿取、どこの球団も真似の出来ない磐石のストッパー陣だったと、ツリャは遠い目をして教えてくれるのでありました。
今日、潮崎投手が引退する。これはお別れと、感謝に行かなければなりませぬ!
おまけに?!西武ドームでのペナント本番は今日で最後。今季の最後と、選手生命を閉じる潮崎選手の最後をこの目でしっかり見届けるのだぁ。
ツリャは始めからは間に合わないけど、仕事の都合がついたおひラは4時前には球場に到着。外野席が埋まるのはサスガに3塁側の方が早かったけど、一塁側は試合開始前には殆んど埋まっていました。

スタメンが発表になるとマリではやはり引退される佐藤幸彦選手に、そしてライオンズは潮崎投手に大きな声援。
ブルペンに現われた潮崎投手は今日の日に何を思っているんだろう。

試合開始。対するは何となく涙もにじんでいるようなバッターボックスの佐藤幸彦選手。1球目は宝刀シンカー。この球のおかげで勝利した試合は数知れず・・・。2球目はボール、そして3球目、佐藤選手が振り抜いたバットから外野右方向への飛球!さとともがキャッチでアウト。一塁へ走った佐藤選手はそのまま潮崎投手の方向へ向かい、熱い握手を交わしたのでした。お2人共、本当にお疲れ様でした。
本当はライオンズファンとしてはもっと潮崎投手の投球を見たかった・・・もしかしたら、まだ行けるんじゃないか?と思っていた・・・しかし、予告どおりここで交代。伊東監督がマウンドに向かい、潮崎投手はライオンズのマウンドから静かに下りたのでした。

さて、ここからは本来の試合。代わって張 誌家君がマウンドへ。打たせてとるピッチングでマリを難なく抑えていきます。マリは清水直、今季、随分抑えられているので心配だったのですが、2回にカブ様がギュイーンと早い一発をスタンドへ叩き込み、ベンちゃん四球の後、これまたホセ様がドッカーン!一発攻勢で3点先取!
さてさて、4回まで相手をノーヒットにおさえていた張 誌家君。「さくさく行き過ぎちゃって・・あははぁ!」笑いが止まらなかった?!ライオンズファンでありますが、5回、イ・スンヨプから連続四球を出し、い〜のうえ〜じゅん!にあらら、センターへのヒットを許し、一点を返されました。この回はその後をおさえたので「いやぁ・・まだまだ大丈夫そう・・・」と言いかけたところ6回にベニーにHRを喰らい、そして・・・フランコ、イ・スンヨプにまで連続被弾・・・。どうしちゃったのよ〜??んで、あえなく長田君に交代。
しかし長田君も、この回は抑えたものの、7回に1点を追加されてしまったよ・・・。
ラッキー7のライオンズ、細川君に代わり代打はゲッチュ。ボテった当たりはゲッチュにはめずらしいセカンド内野安打。シバタオーが2ゴロで残り、さとともヒットでシバタオー3塁に。マリはピッチャーを左の藤田に。ここでまたまた左斬りの猛犬が代打登場!ブツブツ言って打っちゃってぇ!とサスガ!ヒットでシバタオー生還、1点差!ピッチャーは薮田に変わってカブ様登場!も四球で逃げられ、2アウト満塁でベンちゃん!今日は打ってないからそろそろ・・・固唾をのんで見守るスタンド。しかぁしっ・・・・三振・・・ああああぁぁぁ・・・。
ここでツリャが到着。間に合って良かったね。しかし・・負けてます。「何か、誰かが辞める最終戦って、勝った事ないよね?」思い返せば東尾監督の最後の試合、伊東選手の引退試合、伊原監督の最後の試合・・・嫌な事、思い出しちゃったね。
8回から、ライオンズはマウンドに小野寺君を送り、ゲームはほんの一時停滞。1点差なら感動のサヨナラもあるかもね〜と言っていたら、9回に1点追加されて2点差・・・^_^;
マリは当たり前のコバマサ投入。シバタオーがヒット、そしてさとともが送った様な形になり、代打は赤田君。
思い切って振り抜いたバットからセンター前ヒット。さすが俊足シバタオーが生還。
さあ、ライオンズが誇る最強アーチスト、カブ様登場!ここで一発出たら感動のサヨナラだぁ!とスタンドは盛り上がりました・・・が3ゴロで・・試合終了。いやいや・・3発連続喰らっちゃ、サスガに痛いっす。
本拠地最終戦は開幕戦と同じ相手にやられてしまいました。(>_<)

試合終了。マリの選手全員で3塁側スタンドに挨拶。来年もまた、良い戦いを!
そして同時に選手生命を終えるマリの佐藤選手に大きなコールが。西武ドームで最後の胴上げです。この時期、毎年の様に訪れる別れは切なくなりますなぁ。
お子様から花束を受け取り、拍手とコールの中、グラウンドを後にしたのでありました。
佐藤選手、18年間ご苦労様でした。

そして、ライオンズの番です。今季最終戦、恒例のサインボール投げ入れが行われました・・が、収穫ナシ・・・。選手が全員整列し、伊東監督より今季最後のご挨拶。
今年、監督に就任され、色々なご苦労もあったことと思います。ペナントレースは2位が決まりましたが、シーズン始めは負けがこんでどうなっちゃうんだろ?と思っていた所からの2位。
若手の成長、著しく、とにかく色々と楽しませていただきました。あと近鉄戦を残すのみとなりました。これに勝てば全チームから勝ち越しです。プレーオフ(この制度自体には個人的にはまだ?なのですが)にも2位とは言え、これなら恥ずかしくは無いっす。頑張ってくれ〜!

そして・・・とうとうやってきてしまいました。
ジャンボトロンには潮崎選手の入団時からのVTRが流れ、全盛期を知らないおひラでさえ、ウルウルッとなってしまいます。今も若いけど、更に若いっ!沢山の笑顔、沢山の活躍・・・・。15年間、VTRでは流しきれない名場面と与えてくれた感動を思い出すスタンド。いつも思う。「このままもう少し・・・」
しかし、潮崎投手はマウンドで短い挨拶を終えると、2人のお子様から花束を受け取り、色とりどりのテープと、大きな拍手の中、グランドを笑顔で一周。
最後まで本当に笑顔・・・・。その笑顔にスタンドも笑顔を貰うのでした。
これからは違うけど、同じライオンズファンとしてライオンズを見守って下さい。

15年間、本当に、本当にお疲れ様。潮崎といえばシンカー、シンカーといえば潮崎。
ライオンズの16番。ライオンズファンの歴史の中には忘れられない魔球伝説と笑顔をありがとう。
さようなら、さようなら・・・。
そして、これからのライオンズをよろしくお願いいたします。


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