オーナーの引き出し    第19回

寒くなって参りました・・・。この時期、野球ファンにとっては毎年、別れと出会いを経験する事になります。
出会いはモチロン、新入団の若き選手達。期待と不安、希望・・・とにかく未来の活躍を祈らずにはいられません。
ここからどんな明日のスターが生まれるのか、本当に楽しみでふ。
別れはトレードや戦力外、自由契約となる選手。
これは仕方の無い流れの中の一つではあるものの、なかなか辛いものがあります。各選手のファン、球団のファン共に色んな想いがあるでしょう。そして名の知れた選手であれば『ナゼ?』と言いたくなることもあります。球団の決定なので、この『ナゼ?』は思ってもドウにもならないんですが・・・。野球ファンになると(スポーツチームのファン)この別れは来ると分かっていてもプロの厳しさを感じる出来事の一つです。
おひラの事で言えば、ファン歴が短いので選手への思い入れというのが出てきたのはここ2,3年・・・。東尾前監督が西武ドームで最後の采配をふるった試合を一人で(ツリャは急に仕事になってしまったので)見に行った日に『グランドを去る人』が居る事を知り、うっすらとした寂しさを初めて感じた事が最初のさようならでした。
その日は大塚選手の引退もファンの方々は知っていたようで、(おひラは大塚選手を良く知りませんでした)おひラは始めて見た大塚選手なのに、一度に始めましてとさようならを迎えてしまいました。スタンドからは大塚コール。「何でこの人だけ?」という疑問は近くの席のファンの人が話していた会話で解けました。「引退らしいよ」・・・そうか、そうだったのか・・・。家へ帰ったおひラは駅長に大塚選手の日本シリーズでの活躍などを聞き、あの大きなコールの意味を知ったのでありました。
そして昨年、駅長の大好きな鈴木健選手と、おひラと同学年、おひラを球場にかりたてるキッカケとなった垣内選手がそれぞれトレード。好きなモノが自分の意図していない事で離れて行ってしまう・・・という気持ちをダイレクトに感じるちょっとした事件がとうとうおひラにも・・・。けっこうショックでしたよ。幸い両選手ともトレードだったので見れなくなった訳ではないのですが、違うチームのユニフォームを身に着けた彼等にはかなりの違和感を感じたし、何か一つが終わった様な気さえしました。
伊東選手の引退のときにも書きましたが、ファンが直接さようなら出来る機会が有る選手は「ほんの一つまみ」に過ぎません。中には一軍を経験すら出来ず去ってゆく選手もいます。
とても寂しいことではあるけれど、おひラは「彼らに会えて良かった」と思います。ライオンズの選手でなければ決して会うことはなかったかもしれないし・・・・。
本当に勝手な自論ですが、何かを目指して一生懸命にやった事の有る人は躓いても立ち上がれる・・・とおひラは思っています。野球選手として新天地に立つ人、選手生活を閉じ新たなる生活を営む人、それぞれがきっと次の自分の道で成功される事を願ってやみません。(←偉そうだなぁ・・・^_^;

最後に・・・
宮地選手、ダイエーという新たなチームで活躍され、ライオンズファンとしてはチョット複雑な気持ちですが、あの饒舌なお立ち台インタビューを聞かせてください。
マクレーン選手、野球に対する真面目さが好きでした。球場前駅改札で返してくれた笑顔の会釈は忘れません。きっとどこかで野球やってください(出来れば日本で)


2003年12月3日 記